【反省】2022_10月・古馬・芝・重賞(スプリンターズS、毎日王冠、京都大賞典、府中牝馬S、富士S、スワンS、天皇賞・秋)

●スプリンターズS
レースレベル:5位(同率1R)/9R

ペースの速さ:2位/9R

年月日 馬名 GS 残3F
221002 15 テイエムスパーダ 98 33.0 36.4
221002 10 ファストフォース 103 33.1 35.8
221002 1 ジャンダルム 108 33.5 34.9
221002 14 メイケイエール 99 33.6 35.7
221002 4 ダイアトニック 106 33.7 34.9
221002 12 メイショウミモザ 101 33.7 35.4
221002 5 ナムラクレア 106 33.8 34.8
130929 1 ロードカナロア 111 33.8 34.2
180930 1 ファインニードル 107 33.9 34.6
221002 2 ウインマーベル 108 34.0 34.4
221002 11 ヴェントヴォーチェ 102 34.0 35.0
221002 6 エイティーンガール 105 34.1 34.6
190929 1 タワーオブロンドン 109 34.2 34.1
221002 7 トゥラヴェスーラ 105 34.2 34.5
221002 9 シュネルマイスター 103 34.2 34.7
211003 1 ピクシーナイト 111 34.2 33.9
161002 1 レッドファルクス 110 34.4 33.8
221002 3 ナランフレグ 106 34.4 34.2
221002 13 タイセイビジョン 101 34.4 34.7
221002 8 マリアズハート 103 34.7 34.2
201004 1 グランアレグリア 106 34.8 33.7
221002 16 ラヴィングアンサー 97 34.9 34.6
171001 1 レッドファルクス 108 35.0 33.4
151004 1 ストレイトガール 104 35.3 33.4

 

内有利の馬場で、直線でも内を通った馬が上位をしめました。

レースレベルは低く、これでスプリント王が誕生したとは思いたくありません。

また、ペースは過去のこのレースで2番目に速かったものの

たとえばオーシャンS でもこのくらいのペースはよく出ており、

2019年にモズスーパーフレアが逃げ切っています。

2016年のハクサンムーンも2着しており、

G1に出走する馬ともなれば、前目にいれば残せるペースでした。

 

伸びない外から伸びてきた3着ナランフレグがもっとも強い競馬をしており、

スプリンターにもかかわらず後方からという脚質ゆえに

取りこぼしも多い馬ですが、宮記念は決してフロックでなかったことがわかります。

とはいえ、実はここが買い時で、次走以降オッズも加味すると

妙味を追求するのはきびしそうですが…。

 

●毎日王冠
レースレベル:5位/10R

ペースの速さ:2位(同率1R)/10R

年月日 馬名 GS 残3F
221009 10 レッドベルオーブ 100 71.2 37.2
221009 4 レイパパレ 118 71.3 35.3
221009 3 ダノンザキッド 119 71.5 35.0
221009 8 キングオブコージ 110 71.5 35.9
201011 1 サリオス 127 71.5 34.2
221009 6 ポタジェ 116 71.6 35.2
221009 7 キングストンボーイ 114 71.7 35.3
221009 1 サリオス 121 71.8 34.5
181007 1 アエロリット 123 71.8 34.3
221009 2 ジャスティンカフェ 120 71.9 34.5
221009 5 ノースブリッジ 117 72.0 34.7
191006 1 ダノンキングリー 123 72.1 34.0
221009 9 ハッピーアワー 104 72.2 35.8
151011 1 エイシンヒカリ 118 72.3 34.3
141012 1 エアソミュール 118 72.8 33.8
161009 1 ルージュバック 123 72.9 33.2
211010 1 シュネルマイスター 118 73.0 33.6
171008 1 リアルスティール 119 73.4 33.1
131006 1 エイシンフラッシュ 107 74.6 33.1

 

レコード自体は、過去10年でもっとも馬場が速かったので

評価の根拠からはひとまずはずします。

ここまでG1戦線でそれなりにやれてきたサリオスにとって、

このメンバーは敵ではありませんでした。

3歳時、54kgでGS127をマークしたサリオスでしたが、

今回2kg増で、直線でブレーキを踏みつつですから、

3歳時からそれほどパフォーマンスを落とした感じはしません。

少なくとも現在5歳のサリオスに、これまで以上の上積みがあるとは思えません。

 

もちろん、並の馬なら直線でブレーキを踏んだ時点で万事休すでしたし、

いい競馬でした。

ただ、いい競馬だったからこそ、このあとG1でサリオスが人気するなら

頭を疑って対抗に落とし、他の馬で妙味を求めるのも手かもしれません。

少なくとも、3歳秋以降の2年間、G1で勝ち負けに持ち込めていないことは事実です。

 

●京都大賞典
レースレベル:1位/2R

ペースの速さ:2位/2R

年月日 馬名 GS 残3F
211010 1 マカヒキ 114 110.0 36.4
221010 13 ユニコーンライオン 96 111.8 36.5
221010 5 ディアスティマ 109 111.9 35.1
221010 12 アフリカンゴールド 99 111.9 36.1
221010 8 キングオブドラゴン 108 112.0 35.1
221010 11 アリストテレス 104 112.1 35.4
221010 4 ヒンドゥタイムズ 110 112.1 34.8
221010 2 ボッケリーニ 113 112.3 34.3
221010 6 アイアンバローズ 108 112.3 34.8
221010 3 ウインマイティー 111 112.3 34.5
221010 1 ヴェラアズール 117 112.5 33.7
221010 14 マイネルファンロン 94 112.6 35.9
221010 9 レッドガラン 107 112.6 34.6
221010 7 ディバインフォース 108 112.9 34.2
221010 10 ディアマンミノル 106 112.9 34.4

 

阪神開催の京都大賞典は2013年以降去年と今年だけで、

ペースもまるっきり違うため、比較のつけようがありません。

このレースに限っていえば、ペース差±0秒は

1000万下平均と同じで、G2ということを考えれば今回はスローといえます。

ヴェラアズールは、展開が向かない中つっこんできての圧勝で、

芝に転向してから、安定してGS110台をたたき出しています。

今後、どういったローテーションかわかりませんが、

G1でも注意が必要だと感じました。

 

3着ウインマイティーは、ハイレベルなマーメイドSを勝っていた時点で

今回も注意すべき1頭でした(しっかり人気していましたが)。

エリザベス女王杯で狙えると思います。

 

●府中牝馬S
レースレベル:3位/10R

ペースの速さ:3位/10R

年月日 馬名 GS 残3F
221015 15 ローザノワール 100 71.0 37.4
221015 6 ライティア 118 71.3 35.3
201017 1 サラキア 117 71.6 35.1
221015 5 アブレイズ 119 71.6 34.9
191014 1 スカーレットカラー 133 71.7 33.4
221015 13 リアアメリア 109 71.8 35.7
221015 2 ソダシ 121 71.9 34.4
221015 4 サトノセシル 119 71.9 34.6
221015 8 クリノプレミアム 115 72.0 34.9
221015 14 ゴルトベルク 103 72.0 36.1
221015 3 アンドヴァラナウト 119 72.1 34.4
221015 9 ラヴユーライヴ 114 72.1 34.9
221015 11 クールキャット 111 72.2 35.1
221015 10 アカイイト 111 72.3 35.0
221015 1 イズジョーノキセキ 121 72.4 33.9
221015 12 ホウオウピースフル 110 72.6 34.8
221015 7 シャドウディーヴァ 117 72.6 34.1
151017 1 ノボリディアーナ 116 72.7 34.1
141018 1 ディアデラマドレ 116 73.2 33.6
181013 1 ディアドラ 123 73.3 32.8
161015 1 クイーンズリング 113 73.4 33.7
211016 1 シャドウディーヴァ 114 73.4 33.6
171014 1 クロコスミア 104 74.3 33.7
131014 1 ホエールキャプチャ 83 77.1 33.0

 

12番人気のイズジョーノキセキが穴をあけましたが、

もともとクラシック戦線でも惜しい競馬が続いており、

エリザベス女王杯で5着のある馬で、今回も内容としては優秀でした。

ペースが速く、後ろの馬にとっては向く展開だったことを差し引いても

今後注意が必要な1頭だと思います。

 

2着ソダシは、前目とはいえ逃げ馬からはだいぶ離されており

このくらいのペースなら、なんとかなりそうではあります。

ペースというよりも距離が響いたように思えます。

 

3着アンドヴァラナウトは勝ち馬と比較すると完敗でしたが、

あくまでハイレベルな府中牝馬Sの3着という点はおさえておきたいと思います。

 

4着以下では、5着アブレイズ、6着ライティアが

展開が向かない中善戦しており、時計としても優秀です。

例年なら押し切っておかしくない時計で、

次走以降、身の丈に合ったメンバー構成で、

ローカルなど先行押し切りが通用するコースなら

頭まであるので要注意といえるでしょう。

 

●富士S
レースレベル:7位/10R

ペースの速さ:4位/10R

年月日 馬名 GS 残3F
181020 1 ロジクライ 120 58.6 34.4
171021 1 エアスピネル 119 58.7 34.3
221022 9 アオイクレアトール 102 58.8 35.9
201024 1 ヴァンドギャルド 114 58.9 34.6
221022 11 アルサトワ 101 58.9 35.9
221022 12 ノルカソルカ 99 59.0 36.0
221022 14 ダイワキャグニー 96 59.1 36.2
221022 8 ラウダシオン 102 59.2 35.5
221022 10 リレーションシップ 102 59.3 35.4
221022 12 ルフトシュトローム 99 59.3 35.7
221022 3 ダノンスコーピオン 112 59.5 34.2
221022 5 エアロロノア 108 59.5 34.6
221022 2 ソウルラッシュ 112 59.6 34.1
211023 1 ソングライン 111 59.7 34.1
221022 1 セリフォス 113 59.8 33.8
221022 6 ピースワンパラディ 106 59.8 34.5
221022 4 ピースオブエイト 109 59.9 34.1
221022 15 レインボーフラッグ 95 60.0 35.4
131019 1 ダノンシャーク 114 60.0 33.5
221022 7 タイムトゥヘヴン 106 60.1 34.2
191019 1 ノームコア 112 60.2 33.5
151024 1 ダノンプラチナ 115 60.3 33.1
161022 1 ヤングマンパワー 106 60.4 33.9
141025 1 ステファノス 107 60.9 33.3

 

レースレベルが低いのですが、上位からそれほど離されているわけではありません。

ただ、ペースが速く、上位はすべて差し・追い込みでした。

展開が向いたと考えてよさそうです。

先行する馬がのきなみ人気薄で、控えた馬はメンバーにも恵まれました。

同じ3歳馬、セリフォスとダノンスコーピオンには斤量差もありましたので

ハイペースで早めに前に出た分、スコーピオンが惜敗していますが、

それほど差はないと思いました。

 

●スワンS
レースレベル:7位/11R(含む阪神カップ)

ペースの速さ:5位(同率1位)/11R(含む阪神カップ)

年月日 馬名 GS 残3F
221029 9 ヴァトレニ 100 45.8 35.9
221029 15 ミッキーブリランテ 92 45.9 36.6
141227 1 リアルインパクト 110 46.0 34.7
221029 10 ホウオウアマゾン 99 46.0 35.8
221029 13 アイラブテーラー 97 46.0 36.0
201226 1 ダノンファンタジー 112 46.1 34.4
171223 1 イスラボニータ 114 46.1 34.2
181222 1 ダイアナヘイロー 107 46.1 34.9
221029 1 ダイアトニック 108 46.2 34.7
221029 6 ロータスランド 105 46.3 34.9
221029 5 キングオブコージ 106 46.3 34.8
131223 1 リアルインパクト 107 46.4 34.6
221029 2 ララクリスティーヌ 106 46.4 34.7
221029 16 メイショウミモザ 91 46.4 36.2
151226 1 ロサギガンティア 111 46.4 34.2
211225 1 グレナディアガーズ 111 46.5 34.1
191221 1 グランアレグリア 113 46.5 33.9
221029 12 キャプテンドレイク 97 46.5 35.5
221029 17 レイモンドバローズ 90 46.6 36.1
221029 18 スカイグルーヴ 88 46.6 36.3
211030 1 ダノンファンタジー 102 46.7 34.8
221029 4 トゥラヴェスーラ 106 46.7 34.4
161224 1 シュウジ 104 46.8 34.5
221029 8 サブライムアンセム 101 46.8 34.8
221029 11 ベステンダンク 99 46.8 35.0
221029 3 ルプリュフォール 106 47.1 34.0
221029 14 ケイデンスコール 96 47.3 34.8
221029 7 マテンロウオリオン 103 47.4 34.0

 

緩いペースで上位2頭は展開が向いたといえるでしょう。

残り600m地点通過が46秒台前半だと、まずまず上がりは出ていますが、

ダノンファンタジー、イスラボニータといったG1馬が

峠を過ぎてから出した時計に劣っており、

ダイアトニックが次走G1で好走する光景は浮かびません。

少し面白いのがルプリュフォールで6歳馬ですが

いまがキャリアのピークという感じがします。

今回も展開が向きませんでしたし、

次走メンバー次第、展開次第では引き続き好走が期待できます。

 

●天皇賞(秋)
レースレベル:8位/9R

ペースの速さ:1位/9R

年月日 馬名 GS 残3F
221030 2 パンサラッサ 118 82.4 37.5
131027 1 ジャスタウェイ 133 83.5 34.9
191027 1 アーモンドアイ 135 83.8 34.4
181028 1 レイデオロ 131 84.5 34.1
201101 1 アーモンドアイ 128 85.5 33.4
151101 1 ラブリーデイ 122 85.5 34.0
161030 1 モーリス 123 85.6 33.8
211031 1 エフフォーリア 125 85.6 33.6
221030 15 バビット 107 85.7 35.3
221030 4 ジャックドール 116 85.9 34.2
221030 11 ノースブリッジ 110 86.0 34.7
221030 5 シャフリヤール 113 86.1 34.3
221030 10 アブレイズ 111 86.2 34.4
221030 9 ジオグリフ 111 86.3 34.3
221030 7 マリアエレーナ 112 86.3 34.2
221030 1 イクイノックス 119 86.4 33.4
221030 6 カラテ 112 86.4 34.1
221030 3 ダノンベルーガ 117 86.5 33.5
141102 1 スピルバーグ 112 86.6 33.9
221030 8 ユーバーレーベン 111 86.6 34.0
221030 13 ポタジェ 110 86.6 34.1
221030 12 カデナ 110 86.8 33.9
221030 14 レッドガラン 107 86.9 34.1

 

パンサラッサが1頭派手に飛ばしていく展開で、

番手が残り600m地点で3.3秒も離れていました。

レースレベルとしては低いのですが、

1頭逃げ馬がとばしていき、後続は離れて団子という

特殊過ぎる展開で、例年と単純に比較することはできません。

 

注目したいのが2014年のスピルバーグとの比較で、

3着ダノンベルーガはほぼ同じ位置取りでさらに速い上がりを使っています。

当時、ジェンティルドンナ、イスラボニータをかわした計算になります。

では、そのさらに前目で2着に残した

パンサラッサの今回の競馬はどのように評価すべきなのでしょうか。

 

●天皇賞(秋)逃げ馬成績

年月日 馬名 GS 残3F
221030 2 パンサラッサ 118 82.4 37.5
131027 10 トウケイヘイロー 111 82.8 37.8
191027 3 アエロリット 130 83.3 35.4
181028 3 キセキ 129 83.6 35.2
201101 4 ダノンプレミアム 124 85.0 34.3
161030 12 エイシンヒカリ 110 85.2 35.5
151101 9 エイシンヒカリ 115 85.2 35.0
211031 14 カイザーミノル 111 85.2 35.4
141102 9 カレンブラックヒル 109 85.7 35.1

 

上の表のように、パンサラッサのパフォーマンスは

悪くはないのですが、0.9後ろから2.1秒速い上がりを使ったアエロリット、

1.2秒後ろから2.3秒速い上がりを使ったキセキと比較すると、

逃げ馬としての性能で2着に残したというよりも、

誰も競りかけず特殊な展開になり、2着に残した、というレースに思えます。

仮に、パンサラッサがまんまと逃げきったとしても

後続の仕掛け遅れという他力本願は否めず、

個人的には評価に値しないかなと思いました。

(もちろん、王道G1基準でのハイレベルな次元の話で、

パンサラッサという逃げ馬が強いことまでは否定しません)
それにしても2022年の3歳馬は当たり年といってよいでしょう。

イクイノックスはこれでようやくG1タイトルを手にしましたが、

ダノンベルーガも含めて、「生まれた年が悪かった」としかいいようがなく

2頭ともクラシックは1つ2つとっていておかしくない馬だと思います。

 

同じ3歳の皐月賞馬ジオグリフは、皐月賞自体がスロー前残りのフロックで

ここへきて地力の低さが露呈した感じがします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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